いよいよ地区大会スタート

                                  2022.9.27

 事務局です。言い訳はしません。半年更新できずすみませんでした。

 いよいよ地区大会シーズンが始まります。が!残念ながら県北地区を除き関係者のみとなります・・・あぁ、コロナが憎い!!

 詳細は地区コンクール日程をご覧ください。

 担当者の仕事も落ち着きましたので、今後は定期的に更新していきます。

 今後もよろしくお願いします。

年度末にあたり・・・

                                  2022.3.28

 

 年度末。いろんな出来事があります。

 あさか開成高校の春フェスは事情により映像での参加へ。観客の高評価の声はあさか開成の皆さんの、今後の励みになると思います。

 コロナ状況の悪化で2月開催予定が3月に延期となったハイスクール劇王も、直前の地震に開催が危ぶまれましたが白河コミネスの頑丈さに救われ3/26に実施。観劇しましたが、20分という制約と生徒創作のみでしか出場できないというルールは、通常の大会とは全然違うものを私たちに提示してくれ、大変興味深い観劇となりました。演劇は身体表現がメインで言語は補助、演劇の基本の基を実感できた大会と感じました。

 新年度が始まります。コロナの影響はまだ続くと思いますが、やはり演劇は観客に直接見てほしいものです。状況が落ち着き、みなさんにご観劇いただけけることを願うばかりです。2022年度は福島県が東北大会開催県となります。お客様に素敵な舞台を見てもらえるよう、加盟校の部員たちも稽古に励むと思います。皆様の応援をこれからもよろしくお願いします。新年度もどうぞよろしくお願いします。

コロナは続くよ・・・

                                  2022.2.16

 

 2月27日(日)に予定されていた第7回ハイスクール劇王が3月26日(土)に延期となりました。コロナの影響で部活動自粛が入り、出場校が練習できない状態になっているからです。

 再び部員たちが集まれない状態が続いています。コロナの波と部活動勧誘が重なった年は県全体の部員数が減少しており、やはり「集えない」影響はいろいろあると思います。

 ただ、色んな情報があってもやはり「自分の、そして周りの命を守ること」が一番です。ZOOMなどを使ったミーティングや読み合わせ練習等々でどうか繋がりを保って下さい。集まって、大声出して稽古したいです。私もそうです。でも、命を守ることが一番です。

 有名お笑い芸人がよく「生きてるだけで丸儲け」と話していました。彼は、予定通りの飛行機に乗っていればほぼ確実に亡くなっていました(生存者が4人しかいない事故でした)。しかし、せっかちの彼はぎりぎりで一本前の飛行機乗れるとマネージャーに主張し、その飛行機に変えた結果、難を逃れました。その後の彼の大活躍を見れば、「生きているだけで丸儲け」というのがよく解ります。

 生きるための「命」です。今は辛抱しましょう。いつかみんなで向き合いながら、声出して稽古できる日が訪れるその日が来るまで・・・

2022年もよろしくお願いします!

                                  2022.1.9

 

 本年も福島県高等学校演劇連盟をどうぞよろしくお願いします。

 昨年度はあさか開成高校の春フェス初出場など福島大躍進となりました。

 今年度も例年通りの行事を計画しております。本来ならば一般の皆様にもご観劇いただけるものも多数ありますが、世界を見ればオミクロン株拡大中という状態で、引き続き様子見をしながらのぎりぎりの判断になるかと思います。高校演劇ファンの皆様には申し訳ない思いですが、当連盟としましても、県・市町村・会館などの指示に従った感染症対策で各行事を行っていきます。情報はHPで公開いたしますので、引き続きHPをご覧いただければと思います。

 今後もどうぞよろしくお願いします。

県大会終わる

 各所で初雪も観測され、少し遅めですがいよいよ本格的な冬の到来ですね。

 12/1(水)~3(金)の3日間、会津風雅堂で行われた県大会も無事に終わり、最優秀校のあさか開成高校、優秀賞第一席の磐城高校が東北大会出場となりました。東北大会は12/24(金)からなので、あまり時間がありませんが稽古を重ね、さらに良い舞台になることを期待いたします。

 さらに素敵になるであろう両校の舞台をぜひ見て欲しいのです・・・が!今年度もコロナ禍対策のため、非公開・関係者のみで行われることになりました。残念です・・・福島県関係者は複数観に行きますので、数は少ないですが精いっぱいの応援をしてきたいと思います。両校をぜひ応援していただければと思います。よろしくお願いします。

県大会出場校決まる

 秋もすっかり深まり、朝晩の冷え込みは冬の到来を感じさせるものとなりました。

 11/3開催の県南地区をもって福島県内の地区大会も終了し、県大会出場14校が決まりました。各地区の代表校がさらに鍛え上げたものを12/1(水)~12/3(金)会津風雅堂で行われる県大会で披露いたしますが、今年もコロナ禍対策のため一般公開はしないこととなりました。本当に残念です。結果につきましては出来るだけ早くトピックスにて公開したいと思います。

 感染者数はだいぶ少なくなってきましたが、油断してはいけません。私達も引き続き予防対策を徹底したうえで幕を開けたいと思っております。観劇希望の皆様、もうしばらくお待ちください。私たちの上演をいつか見に来てもらえるその時が来るまで。

大会は無観客で・・・

                                 2021.09.30

 

 ブログの更新がしばらくなく申し訳ありません。

 県専門部の行事としては6月の発表会が無観客、夏の研修会も中止など相変わらずコロナの影響を受けています。

 本日、会津地区のコンクール結果をお届けしましたが、10月末の県北地区大会まで6地区の地区大会が行われます。ただし、今年も無観客です・・・

 しかし、県が違えば1か月全部活動禁止となり地区大会が1か月延期になった県があったりと無観客とはいえ開催できるのはまだありがたいと思います。

 10/1より解除となりますが、用心を続けまた悪化しないことを願うばかりです。映像で演劇を見る機会が増えましたが、やはり舞台は生で見るのが1番です。コロナがとにかく早く収まることを祈りたいと思います。

 今後も各地区大会の状況をお知らせします。よろしくお願いします。

再び悪化するコロナ

                                                                                                                                    2021.5.12

 緊急事態宣言が新たに二県で出され、状況は厳しくなっております。ブログを書いている私も講習会講師2件が無くなってしまいました。他校・他県の演劇部員の笑顔を見られず大変残念です。

 講習会は同じ目標を持つ大勢の仲間たちと出会い、コミュニケーションが取れる大切な場です。多くの地域で昨年も中止もしくは規模縮小を余儀なくされたと思います。今年も似たような状態が続き、学びの向上にコロナが水を差している状態です。

 県としての対応はトピックスに掲載した通りです。安全を考慮しつつ、全国大会に結びつく地区・県大会は開催できるようできる限りの対策を講じたいと思います。これ以上部員たちの機会が失われないよう祈るばかりです。

 

今年度もよろしくお願いします

                                  2021.4.24

 

 今年度もスタートして間もなく1カ月が過ぎようとしています。

 

 世間は三度の緊急事態宣言で再びいろんな規制が出ています。そういう世の中の状況を見極めながら、適切な判断をし、条件等をきちんと理解したうえで行うべきことを落ち着いて進めて行ければと思います。

 

 今月は各地区の地区会議が開かれております。今後県事務局に発表会や地区大会の状況が入ってきますので随時お知らせします。

 

 今年度もどうぞよろしくお願いします。

 

1年間ありがとうございました

                                  2021.3.31

 

 今年度も本日をもって終了となります。1年間当連盟を応援いただきありがとうございます。

 コロナ禍の中、多くの催しを中止や無観客にせざるを得ず、皆様には申し訳ない思いでいっぱいです。そのような中でも東北大会では県北地区加盟の福島南高校が優秀賞を受賞、先日行われた第六回ハイスクール劇王ではいわき地区加盟の磐城高校が高校短編戯曲賞を受賞するなど明るい話題もありました。

 次年度もどうなるかは不透明です。通常なら6月に行われる発表会も昨年度は全地区中止(県北地区は研修会として非公開で実施)でしたが今年度もどうなるかわかりません。状況につきましては各地区からの報告が届き次第、随時ホームページに掲載していきたいと思います。

 次年度も当連盟をどうぞよろしくお願いします。

 

311メモリアル公演

                                  2021.3.18

 

 当連盟が後援している311メモリアル公演を観劇しにふたば未来学園高校のシアターにお邪魔した。学校の中にこのような施設があるのは正直うらやましい・・・

 公演は3本立て。施設のあるふたば未来学園高校演劇部が以前に東日本大震災・原子力災害伝承館で行った公演が1本目として上演された。それぞれのエピソードがつながれていくという展開。留学生の部員(現在は留学終了で東京在住)は2/13深夜の地震が自信初体験ということで、録音音声を他の部員のエピソードと絡めて体験をありのままに語った。10年前と今が繋がった。劇場のちょうどよい広さとも相まって語りがしみじみ伝わってくる。10年前は小学校低学年だった彼ら、彼女らが幼心に抱えた様々な経験がストンと自分とつながってくる。

 2本目は30分程度のドキュメンタリー映画。郡山のビックパレットに避難した人たちのその後と語り部活動をしている人たちを追ったもの。人々の思いと創意工夫が精神的な辛さを少しづつ乗り越える大きなものになるのだ、そう実感した。コロナの影響で人のつながりが希薄になる中、改めて人を支えるものは人と実感した。

 3本目は大人の朗読劇。アマチュアの皆さんだが当事者である皆さんの声には説得力がある。構成・演出が効いており語りと語りがきちんと結ばれている。言葉のバトンを渡し合うように・・・失われたもの、新たに手に入れたもの、失わせず残そうとするもの。地域への思い入れがあるからこそできる表現なんだろう。高校生とはまた違う伝わり方があり興味深かった。

 伝えたいと思う人たちの意志の強さを感じ、頭が下がる思いです。私も被災者とはいえ被災当時は内陸に居り、停電以外の被害は正直無かった。自分を被災者と言って良いのか・・・そんな私に出来ることはこのような大切なことを見続け、知らせ続けることだと思う。「忘れない」観終わった後にまず感じたことだ。

 上演に関わった皆様、本当にありがとうございました。

 

地震は大丈夫でしたか?

                               2021.2.26

 

 先日の地震から約2週間。皆様の生活は落ち着きましたでしょうか?昨日は福島市内で地震による死者が1名確認されたという悲しいニュースが流れました。改めて天災の恐ろしさを痛感するところです。

 先日、県北地区加盟の福島東稜高校演劇部が自主公演を無事に終わらせました。用心をして会館から指定された以上の前席3列をカットし、観客との距離を十分にとったようです。その時の状況によって基準は変わります。基準に合わせた形で公演を行えば問題はありません。ぎりぎりの判断も出てきますが、公演の灯は消さずに活動して欲しいです。

 ただいま県北地区加盟の福島南高校が「高校演劇震災アーカイブ」内で映像によるリーディングを披露しております。3月末にはいわき地区加盟の磐城高校と県北地区加盟の保原高校が白河コミネスで行われる「第六回ハイスクール劇王」に予選を勝ち抜いて出場します。各校が工夫しながら活動していると思います。是非、活動の様子をご覧いただければと思います。よろしくお願いします。

 

ホームページ新企画!

                                2021.2.3

 

 本日は立春、昨日は節分。それぞれ百何十年ぶりだそうです。滅多にないのかなと思ったら3年後にまた同じことが起きるようです。最近はどんな豆まきをしているのでしょうか?やはり節分にも鬼滅の刃は絡んでくるのかな???

 さて、県高校演劇連盟では連盟行事を中心にホームページをUPしてきましたが、行事が空いてしまうとどうしても更新頻度が活発ではなくなります。

 そこで、「加盟校公演情報」というコーナーを新たに作ることにしました(^_^)v

 上演を行うのも厳しい状況ですが、ガイドラインが出ておりますのでガイドラインに則った形で公演は行われます。皆様、マスク着用と会場での消毒、間隔をあけての着席を心掛けていただき、ぜひ加盟校の活躍をご覧いただければと思います。

 私たちの活動に、これからもお力添えをいただければと思います。よろしくお願いします。

今年もよろしくお願いしますm(__)m

                                2021.1.8

 

 今年も福島の高校演劇をどうぞよろしくお願いします。

 

 1都3県に緊急事態宣言が出され、我が福島でも一部地域では病床率が上がっており予断を許さない状況が続いております。皆様、用心の上、お体ご自愛ください。

 

 私たち芸術を取り組むものとしては、国や県、市町村が出すガイドラインにのっとった活動、そしてSNSを使った取り組みで発表を行うしかないと思います。ふと、野外劇場ならソーシャルディスタンスさえ保てばあとは自由なのかな・・・そう思ってしまいます。制約が無いことが一番ですが、制約があるからこそ新たなアイデアが出てくることもあるかと思います。やむを得ず籠るしかない時間がまた出てくると思います。そういうときこそ新しい創造のチャンスかもしれません。ありきたりですがピンチはチャンスに、そう思いながら取り組めればと思います。

 

 先日からZOOMを使っての稽古の取り組みを始めました。出来ることに制約があるものの、それでも「仲間と活動している」空気は味わえます。一人じゃないということが感じられる、それだけでも素晴らしいことです。こういう時だからこそ「繋がること」大切にしていきたいです。

1年間お世話になりましたm(__)m

                                 2020.12.24

 

 コロナというウィルスにある意味振り回された1年でした。大会も無観客がほとんどで、上演側も運営側もやりにくかったと思います。また、上位大会進出校の応援に行くこともできず、複雑な思いに駆られた部員の皆さんも居たのではないでしょうか?

 来年も楽観視は出来ません。でも、上演をあきらめることなく仮に制限がかかったとしても、今できる精いっぱいの活動で、いつか通常通りの公演や大会が出来ることを願い、高校演劇の灯を各校で燃やし続けてもらえれば幸いです。コロナの影響で演劇の見せ方も多様になり、それは良いことだと思います。新しい刺激にも結び付きます。でもやっぱり生の迫力、生だからこそ感じられるもの、そこに演劇の醍醐味があると思います。

 今年度、加盟校の皆様には大変お世話になりました。困難な中での事務局運営、頭の下がる思いです。また、福島の高校演劇ファンの皆様、観劇をお断りしてしまい申し訳ありません。安全に安全を重ねなければいけないこと、引き続きこのような状態が続くことにご理解とご協力をどうぞよろしくお願いします。

 困難はあります。でも、前を向いてゆっくりでも歩みを進めれば新しいものが必ず見えてきます。新しい未来に期待を込めて!皆さま、良いお年を。

2020年度県大会終了!!

                                2020.12.9

 

 今年度県大会も無事に終了しました。コロナ対策を万全にして臨んだ県大会。関係者以外居ない客席はまばらで上演校もやりにくかったかもしれません。

 そんな微妙な雰囲気の中、幕間の講評を述べていただく審査員の先生方ももしかしたらやりにくかったかな?とふと思います。しかし、3人の先生方それぞれの経験を活かしたアドバイスに、出場校は勉強になったかと思います。生での上演にこぎつけたこその学びであり、今回の講評は今まで以上に貴重なものになったと思います。昨年から引き続きの安保先生、さひがし先生、今年初めてお願いした今尾先生、本当にありがとうございました。

 東北大会出場の2校と生徒講評担当校(3位の学校が担当)は前年度と同じ顔ぶれ。安定した実力の3校です。東北大会も無観客が決まっており、福島県勢の応援には行けませんが上演及び講評活動での活躍を祈っております。

 来年は通常状態での大会が開催されることを願っております。皆様も体調にはお気を付けください。

 大会に関わったすべての皆様に、事務局より感謝申し上げます。

2020年度県大会は残念ながら非公開!!

                                2020.11.17

 

 事務局です。久しぶりのブログ更新です。これからは何週間に一回かは更新していきたいと思います。

 県大会の日程を上げました。各地区から選ばれた14校がすばらしい舞台を繰り広げるのですが、残念ながら非公開・・・ちなみ本年は東北大会も非公開・・・演劇が生で見てもらえないのが寂しい今日この頃です。

 演劇を映像で見せる工夫をプロアマ問わず試みています。逆境はチャンスだと思うので良い試みだと思いますし、新たな創造が生まれるチャンスです。でもやっぱり生は違うよな・・・音楽もどれだけよいスピーカーやアンプをそろえても、条件の良い会館で聞いてしまうと生には叶わないな・・・そう感じます。

 とはいってもまだどういうものかわからないコロナ。しっかり用心しなければいけない以上、非公開は仕方がない。公共機関や会館が出す最新のコロナ対策情報に従いながら、粛々と準備を進めたいと思います。

 地区大会は全地区が開催できました。部員たちもホッとしていると思います。各地区代表校の皆様、健康に気をつけて本番のベストな上演を目指して稽古に励んでください。地区で涙をのんだ部員の皆さん、今年は観劇できませんが、自分の地区の代表校をどうぞ自宅で応援して下さい。地区の仲間たちは県での上演に向けて稽古の真っ最中です。すばらしい上演になるよう願いましょう。

高校演劇シンポジウムin中野あくとれ

 2月10日(土)に、中野あくとれにて「高校演劇シンポジウム」が開催されました。これは、日本演出者協会のフェニックスプロジェクトによる企画で、福島県の高校演劇部員らをパネリストとして迎え、高校生たちの生の声を来場者に届け、会場の皆さんと一緒にこれからの福島や福島における演劇活動を考えていきましょうというものです。震災後7年が経過しようとしている現在においても、福島県の高校演劇では震災や原発事故をテーマにした舞台作品が上演され続けています。その意味と上演における葛藤について、上演した高校生自身が熱く語ってくれました。

 シンポジウムに先立って、岩瀬農業高校演劇部が「サテライト-2011-」を上演してくれました。「サテライト校」とは、福島県の浜通りにある学校が、震災及び原発事故により他地区の別の学校に校舎(学校機能)を移し、避難した生徒たちの学習を存続させる措置をとる学校のことを指します。(なお、現在ではすべてのサテライト校がその役割を終えています。)他地区に避難した生徒は、その地区の高校に転校するか、自分がいた学校のサテライト校に通学するかの選択を迫られます。

 主人公の女の子は別の学校への転校を選ぶのですが、その学校に母校がサテライト校して来ることになりました。元の担任もサテライト校に勤務しています。新しい学校になじめずサテライト校にちょくちょく顔を出す主人公と元担任との心の交流という二人芝居ですが、見る者を引き付ける迫真の演技で、客席では感動の涙も見られました。

 そんな福島の当時の現状を知っていただき、11名の高校生がステージに並びシンポジウムが始まりました。震災当時、小学生だった自分たちが、なぜ震災や原発事故をテーマにした作品をやっているのか?正直に言えば、実はやりたくなかったとか、そんな作品をやることに抵抗感や罪悪感を感じたりしたとかという発言があり、高校生たちの葛藤が分かりました。しかし、それでも作品をやることの一番の理由は、福島を知ってもらいたい、忘れてほしくないという思いからなのでした。小学生のときはよく分からないまま当時を過ごしたものでしたが、高校生になって改めて世の中を見ると震災はまだまだ終わっていないことに気づくのです。そして自分たちの表現手段である演劇を通して、自分たちも深く考え、他人事ではない当事者であることにも気づき、多くの人に知ってほしいと思うようになったとのことでした。

 観客は完成された舞台だけを見て、高校生たちが問題意識を持って上演していることに様々な感興をおこしますが、作り手である高校生からすると、部内では本当にいろいろなことがあり、決して一枚岩ではないということも分かりました。高校生自身も悩みながら震災や福島に向き合っていることに、多くの来場者が改めて感動したものでした。

 今回のシンポジウムは非常に意義深いものがあり、また一つの問題提起でもありました。来場された皆さん、本当にありがとうございました。そして、日本演出者協会のフェニックスプロジェクト実行委員会皆さまも本当にありがとうございました。

2017年が終わります

 まもなく2017年が終わります。皆さんにとって、今年はどのような一年だったでしょうか?福島県高等学校演劇連盟としては、今年もいろいろなことがあり、充実した一年となりました。ちょっとだけこの一年を振り返ってみたいと思います。

 まずは、新年度から県連盟の事務局長が交代しました。これは前事務局長に転任に伴うものです。(しかも演劇部のない学校に…。)一昨年臨時で事務局長を務めたのですが、再登板となってしまいました。今回は臨時ではないということなので、頑張りたいと思います。

 次に、8月に仙台で開催された全国大会(全国高総文祭)に相馬農業高校飯舘校が出場しました。相馬市にある高校の分校として飯舘村に校舎があったのですが、原発事故の影響で福島市内の高校の敷地内にプレハブ校舎を建てて(サテライト校)学校生活を再開しました。でもいつかは飯舘村に戻らなければならない。その「いつか」を仮想として描き、生徒たちの葛藤を舞台作品としました。福島県内では「サテライト校」という言葉は普通に認識されていますが全国大会出場によって、その名称を全国的に知ってもらうこととなり、震災や事故はまだまだ終わっていないことを訴えたものでした。しかし、この「仮想」はとうとう現実のものとなってしまいました。飯舘校は30年度募集停止となってしまったのです。一部報道によると、今後は村立高校として継続できないかと県教委と村で協議を行うそうです。復興というと、良い意味に捉えられますが、その裏側ではどこかで誰かが葛藤を抱えているという事実も忘れてはいけないとつくづく感じたものでした。

 さらに8月は、国立磐梯青少年自然の家にて2泊3日の夏季研修会を行いました。県内の演劇部員200名以上が参加し、劇団シアターモーメンツを中心とした若手メンバーから指導を受けて表現することの楽しさを体感したものでした。

 そして、9月から各地区大会が始まり、11月末には白河文化交流館コミネスにて県コンクールが開催されました。白河(県南)地区で県コンクールが行われるのは久しぶりのことで、なおかつコミネスでは初めての大会でしたので準備や運営は大変でしたが、いろいろとご配慮いただきとても温かみのある大会となりました。(個人的には事務局という立場での業務と出場校という立場が重なり、ちょっと大変な大会とはなりました。)

 

 こうして振り返ってみると、(まだ1年終わってないけれども)ちゃんと業務ができているのだろうかと不安になったりもします。HPやブログの更新も定期的ではないので、ご覧になっている方からするとやきもきさせてしまっているかもしれません。そこのところは申し訳なく思います。これからも頑張っていきます。

 さて、福島県高等学校演劇連盟も多くの方のご協力や支援をいただき、無事2017年を終えることができました。本当にありがとうございました。大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

 それでは皆様、よいお年をお迎えください。

                                 (2017.12.28)

 

県コンクールを終えて

 福島県大会が終わりました。最優秀賞はいわき総合高校の「ありのまままーち」、優秀賞第一席は勿来高校の「トモダチ」でした。この2校を12月15日から山形県で開催される東北大会に推薦いたします。東北大会出場おめでとうございます!福島県代表として頑張ってきてください。(東北大会の上演日程についてはまた後日ご紹介します。)

 残念ながらすべての舞台を見ることはできませんでしたが、評価のポイントは、世の中の問題や自分たちの問題に対して高校生がどう向き合っているのか、ということをきちんと表現できていたか、または考えているのかということだったと解釈しました。

 事務局という立場上、審査員の先生方といろいろなお話をさせていただく機会がありました。当然ながら3人とも県外の方です。7年が経過してもやはり「福島」を心配してくれています。福島はどうなっていくのでしょう?県内の人間であってもその答えは分かりません。7年が経過して復興とともに「風化」も進行しています。県外はもちろん、県内の人々でさえ記憶が薄れてきていることでしょう。いや、もう触れたくない、思い出したくないといった方がいいかもしれません。

 しかし、演劇という表現手段があって、福島とどう向き合っていくのかという問いがあれば、自ずとやるべきことが見えてくるのかもしれません。お話の中で「福島は十字架を背負ってしまった。」という言葉が出てきました。県外の方、特に表現活動をなさっている方にとっては「福島」はそのように感じていらっしゃるのでしょう。演劇のテーマとして震災や原発を取り上げることは、まさに使命のようなものなのかもしれません。しかし、当の高校生たちはどうでしょう?当時小学4年生や5年生だった子供が高校生になって演劇を始めて、震災や原発について考えることをどう思っているのでしょうか。ここに、福島県の高校演劇の抱えるジレンマがあるのです。

 ところで、広島県では原爆に関係した舞台作品が毎年のように上演されます。戦後70年が経っても、高校生たちは自分たちの問題として取り上げています。もちろん、その内容については取り上げるかどうするか、かなり時間をかけて議論するそうです。自分たちで広島について学習を行い、被爆者の方に取材をして、みんなで話し合い、そして最終的に「やる」という結論を出し、作品を作り稽古をして上演していくとのことです。

 福島の高校生たちは、震災や原発について表立ったテーマはもちろん、内在されたものであっても舞台として作品を作ることにやや嫌悪感を持っています。それは「触れたくない、思い出したくない」というものと、地域的な問題もあり、「大した被害を受けていない自分たちが福島を語ることはできない」というものもあるようです。それこそ高校生たち自身が自分たちで「風化」させているのです。福島の県大会において、審査員の方々は福島の高校生たちにある意味「期待」をする一方、当の高校生たちは「もういいよ」という気持ちを持っているのも事実です。

 確かに県外であれ県内であれ、あの震災と事故は決して忘れてしまってはいけないことです。絶対に人々の心から風化させてはいけないものだと思います。だからこそ、高校生となったときに、もう一度あの震災と事故について考えることは必要だし、重要なことではないでしょうか。福島県に生まれた身として、福島とどう生きるかは永遠の課題です。震災や事故はなかったことになりません。そして見て見ぬふりすることもできないのです。もちろん演劇とは楽しいものです。やっていても見ていても楽しいものでなければなりません。でもその中で、自分たちの置かれている状況について、ほんのちょっとでも考えていくことが大切だと思います。大人(顧問)として、そんなことを伝えていくのも私たちの使命なのかなとも感じました。

 ある上演校は戦争をテーマにした既成作品を上演しましたが、講評の中で審査員の一人は「戦争は、今の高校生であっても当事者なんだよ」と言いました。なるほど。当事者意識って非常に難しいものです。たとえどんな物事でも自分は当事者であるんだなと、改めて思いました。

 本当にいろいろなことを考えさせられた3日間でした。

 最後に、この県大会を運営してくださった県南地区のみなさま、本当にお世話になりました。ありがとうございました。そして、ご来場いただいた多くのみなさまもありがとうございました。高校生の熱い思いを感じることができましたでしょうか。

 

第71回福島県高等学校演劇コンクール開幕!

 いよいよ「福島県高等学校演劇コンクール」(以下「県大会」)が始まりました。今年は昨年の16校からは2校少ない14校の出場校での大会となります。昨年は、東北大会が福島県で開催されましたので、開催地のいわき地区が「開催地枠」として県大会への出場校数を1校増えており、今年はそれがないために1校減となっています。また、本県は地区大会での上演校数に応じて県大会への出場校数が決まっています。残念ながら県中地区にて9校という上演校数であったため、2校の推薦となりました。(10校から3校の推薦となっています。)

 審査員の方々は、劇作家・演出家で劇団燐光群主宰の坂手洋二先生、「青年団」演出部所属で「うさぎ庵」主宰の工藤千夏先生、群馬県の新島学園中学・高校で演劇部顧問をされている大嶋昭彦先生の3名です。3名ともとても落ち着いた雰囲気をお持ちの方で、お会いした当初は話しかけづらいかなと思いましたが、全くの杞憂でした。(工藤千夏先生とは以前より面識はありましたが。)開会式での審査員紹介を連盟事務局が行うのですが、柄にもなくけっこう緊張してしまい、うまくご紹介することができませんでいした。この場を借りてお詫びします。

 初日は5校の上演でした。福島県は「幕間講評」というものを行っており、幕間(休憩)20分間の中で、審査員の方から講評をいただきます。上演後すぐに衣装を着たままの役者や演出などの生徒が審査員の前に並び、アドバイスをいただきます。上演後すぐの講評はかなり難しいものではありますが、3名の先生方は的確に、時には厳しく、時には温かく講評をしてくださいました。(大嶋先生は初めてのことということで、打ち合わせの時には良いアドバイスができるか、少し不安であったようです。関東ブロックでは幕間講評というものは採用していないとのことでした。一般的には、最終日にまとめて行うことが多いでしょう。)

 ところで、福島県大会の初日の29日は、実は山形で東北大会の舞台打ち合わせの日なのでした。福島以外の東北5県は、すでに12月15日から開催される東北大会に出場する代表校が決まっております。福島県が最後なのです。ここで他県の代表校をちょっと紹介したいと思います。

  青森県・・・青森中央高校、弘前中央高校

  岩手県・・・久慈高校、大船渡高校

  秋田県・・・湯沢高校、聖霊女子高校

  宮城県・・・石巻北高校・仙台三桜高校

  山形県・・・酒田西高校・山形東高校・酒田東高校

 

という顔ぶれです。福島県大会が12月1日に終わって、何と2週間後に東北大会です。気候的には寒い時期ですが、きっとまた熱い東北大会になることでしょう。そういえば、以前山形の東根で開催された東北大会のときは大雪でした…。

 では、福島県大会2日目です。今年は平日開催ということもあって、客席が少し寂しい感じがします。ぜひ、みなさん足を運んで高校生たちの瑞々しい演技、舞台をご覧いただきたく存じます。よろしくお願いします!

県コンクール1か月前!

 いよいよ福島県高等学校演劇コンクールまで1か月となりました。ここまで、相双地区を除く5地区で大会が行われ、13校の県大会への出場が決まりました。相双地区は11月4日(土)の開催です。お時間のある方はぜひ会場まで足をお運びください。

 さて、県コンクールが開催される白河文化交流館コミネスの下見に行ってきました。白河市民会館を建て替えて完成したコミネスはとてもきれいで、隣に市立図書館もあり、まさに白河の文化の中心として活躍してくれるものであると感じました。舞台も間口10間奥行き8間ととても広いです。(実際には8間×6間で使用しますが。)客席も約1100席と十分にお客様をお迎えできます。ただ、今回の県コンクールは平日開催なので、そこが残念です。たくさんのお客様がいらっしゃることを祈っております。

 上演順もほぼ決まりました。相双地区大会が終了しましたら、すべての学校名を入れたものをこのホームページ上にアップしますので、もうしばらくお待ちください。今大会は14校での開催となります。昨年が16校での開催で、かなりタイトなスケジュールでしたので、ちょっとは運営に余裕があるかもしれません。今年はどんな大会になるのでしょうか。

 大会を運営してくださる県南地区の皆さま、加盟校も少なく、とても大変なことと思われますが、なにとぞよろしくお願いいたします。第71回大会という、また新しい歴史を刻む、思い出深い大会にしていきましょう。

(2017.10.31)